経営している診療所のすぐそばにパチンコ店ができることになりました。
「私が経営している診療所のすぐそばにパチンコ店が出来ることになりました。風営法上の距離制限の制限に違反して許可が下りてしまったのです。この許可の取消を求めることはできますか。」
あなたに許可取消訴訟を提起する資格があるか、即ち「原告通格」があるか否かという問題であり、これは行政訴訟において最大のハードルとなっているものです。裁判所があなたに原告通格がないと判断すると門前払いの判決されてしまい、その許可が違法か否かの中味の問題に入った審理はされず、大変口惜しい思いをしなければなりません。このように行政処分が違法に為されていることが明らかでも、それを是正する途が閉ざされているケースは実に多いのです。
ただ、あなたのケースの場合、最高裁は、診療所を経営する医師には「診療所等の施設につき善良で静穏な環境の下で円滑に業務を運営する利益」があるとして、原告通格を認めていますので、あなたが訴訟を提起しても原告通格は肯定され最終的には勝訴できると思われます。